感動をありがとうを越えて

2018/07/13

ワールドカップについて話すとどうしても日本代表の話になってしまいます。いつもブログを読んでくださっている方々と僕の友人に(ブロガーとして?)意見を書いてほしいと言っていただき、何者でもない僕が誰かと「あーでもない、こーでもない」と語ることを目的としてこっそりと思いを綴ってみることにしました。議論をしたいわけではありません。僕の言葉のエビデンスも添付しないため、気になることがあれば調べていただくことをお勧め致します。

 

■ハリルホジッチ監督電撃解任
物語はここから始めます。

 

ワールドカップ開幕約1ヶ月程前にハリル監督が電撃解任されました。

実は僕はこのニュースを受け、めちゃくちゃへこみました。どれ位かと言うと、一人でお酒を買って家で飲んだほどですw一人でお酒を買って飲むのは人生で2回目くらいです。モノサシがよくわからないですが、とにかく2,3日無気力になる程でした。先に書いておくとハリルさんめっちゃ好きというわけではありませんでした。

 

では何故僕がへこんだのかと言いますと、ひとつはサッカーの専門家が、ビジネス用語であるPDCA(Plan-Do-Check-Action)がPGCA(Gはギャンブル)になったと話されたように、ハリルさんのしてきた約3年程が検証不能となり水の泡になってしまったためです。これはハリルさんがどうと言うより日本のサッカーが後退したのではないかと感じました。

 

そして戦争を経験し戦火で自宅を失ったこともあるハリルさんに「人生で1番辛い出来事」(※最初に書いたように全ての言葉は正確ではありません)と言わしめたほど、解任劇の内容を掘り下げていくと、「こんな不当解雇があって良いのか」とへこまざるを得ない内容だったからです。

 

■解任理由は何だったのか?
貴方が仕事で急にクビにされました。売上もしっかり上げていましたがクビの理由は「部下との多少のコミュニケーション不足」と言われました。さて、納得できるでしょうか。

 

まずハリルさんは結果を出していなかったから解任されたわけではありません。高い勝率の上にワールドカップアジア予選をしっかり勝って本大会に進みました。ただワールドカップ直前の練習試合では勝てていませんでした。でも練習試合は必ず勝つ必要があるのでしょうか。たとえが小さくて申し訳ないのですが、僕の所属していた競技フットサルチームでも、公式戦は勿論勝ちにいきますが、練習試合では勝ちにいくのか意図したプレーを検証するために行うのかを分けていました。それが当たり前だと思います。

 

いずれにしてもJFA(日本サッカー協会)の解任理由は結果ではありませんでした。「多少のコミュニケーション不足」です。

 

■解任の陰謀論

JFAが多少のコミュニケーション不足で解任しちゃったため、様々な陰謀論が生まれました。

 

1.ハリルの日本代表に招集されないのではと危惧した一部の選手が解任を訴えた

2.スポンサーによる圧力

3.田嶋JFA会長が自身と違う協会内の派閥を排除し権力を誇示するため。(※実際ハリルさんを連れてきた霜田さんは実質左遷済)

 

真偽が明らかになる日は来るのでしょうか。

 

■そもそもハリルさんって誰?

ワールドカップでアルジェアリア代表を率いて、前大会優勝国のドイツ代表をあと一歩まで追い詰めた監督です。しかも偶然ではなく、綿密に相手の弱点をつくサッカーを展開した世界トップレベルの監督です。

 

僕では上手く語れないため、一度「砕かれたハリルホジッチ・プラン」という本を読んでいただくことをお勧めします。日本のサッカーの弱点を見極め、長期的に将来のことまで考えてくださっていたと僕は感じました。

 

■そして一斉にハリルバッシングが始まる

弱い者いじめが好きではありません。

正直今回言いたいのはこれだけかもしれません。

 

ハリルさんの解任が決まり、理由がわからないためハリルさんは協会を訴えると言いました。

 

それに対し川淵元JFA会長は、

「監督の解任で文句を言ったのは過去にもマラドーナだけなのになー。自分の評判を下げるだけなのになー」

といったような煽るようなツイートを展開。(※川淵氏はこの後もハリルさんを煽り西野さんを擁護するツイートを数多く展開しています)

 

ただその後、ハリルさんがすごかったのは賠償金は1円とし、解任理由を明確に説明してほしいと言ったこと。人間としての差を感じませんか。

 

そして無念の解任を受け、会見で通訳の樋渡さんがハリルさんの言葉を訳しながら涙したことをマスコミはおもしろおかしく報道しました。

 

北澤元選手は「職を失うから泣いてるんですかねー」

坂上忍は「通訳は自分が監督だと勘違いしてるのでは」と。

 

「てめえらの血はなに色だー!!」

と叫びたくなりました。

 

スポンサーからお達しが来たのでしょうか。(ご存知の通りTVはスポンサーで成り立っています)

 

そこから西野ジャパンは「楽しそうに雰囲気良く練習している」といった報道が沢山ありました。僕は決してサークルのように雰囲気良く練習している=良いとは思いませんでした。

 

ハリル監督の時、西野さんは技術委員長という立場、つまり同じチームでした。西野さんは「ハリルを最後までサポートしたいと思っていたがコミュニケーションをとれていない状態では無理だと思った」と言いました。最後とはワールドカップ終了時では?もし本当にコミュニケーションが取れない状態なら、監督ではなく選手を切る、説得するのが普通では?

 

ハリルさんは背中からも刺されたと感じました。

 

こういった不可解な解任、印象操作を受け、僕と同じように日本代表を手放しで応援できなくなってしまったというツイートを沢山見ることとなりました。

 

■じゃあハリルだったら勝てたのか

勿論誰にもわかりません。

 

今回選手が一致団結したことでチームに勢いが出たという考え方もあります。ただそれはそれ。やはり戦術的にほぼノープランになってしまったサッカーで勝っても「偶然」になってしまいました。

 

フットサルでも何ヶ月もかけ、攻撃や守備の戦術をチーム全員が動けるようPDCAを繰り返すものです。一枚岩のように動くのは簡単なことではありません。ましてサッカーは1度に出場する選手だけで11人います。

 

そして相手の選手や相手のプランを考えた対抗プランも浸透させないといけません。フットボリスタ誌が2-0でリードしたベルギー戦では相手のプランBに対する抗プランBがなかったことに言及されていました。

 

■そもそも今回結果が出たのか

開始すぐのレッドカードで10人になったコロンビア代表に勝利しセネガルに引き分け、ポーランドに敗戦。ベルギーに敗戦。

 

1勝2敗1引き分け。ベスト16。

 

もちろん選手の一生懸命に走る姿に感動しました。悔しそうに涙する姿に胸を打たれた方も多いと思います。

 

ただサッカーの内容として攻守の決まりごとが殆どなく、個人の技術で通用する部分を感じたものの、世界のシステマチックでハイレベルなサッカーからは置いていかれたように感じてしまいました。

 

ワールドカップってやはり普段のクラブチームでがんばっている選手を一時的に借りてきて行うもののため、どうしても良くも悪くも寄せ集めになってしまいます。でも今回のワールドカップ本大会では、どのチームも戦術的に非常に高いレベルで驚いた方も多いと思います。

 

日本が敗退した後もマスコミは

「だめなハリルだったから解任した」

「西野監督すげー」

という論調を展開し続けました。

 

「次は日本人監督と外国人監督どっちがいい?」

という質問も暗にハリルさんを馬鹿にしているものと捉えました。いずれにしても監督って国籍で判断するものでしょうか。

 

それどころかしていたサッカーもパスを回すサッカーではなくハリルさんのサッカーの良さが光っていました。

 

そもそも当初の目標はベスト8でした。ベスト16には一度なったことがあります。選手によっては優勝と言ってました。

 

「感動をありがとう」

という気持ちはわかりますがそれで終わりで良いのでしょうか。水を差すようですがそもそも結果は出たのでしょうか。

 

僕がこの言葉を伝えたいのは協会と一部のマスコミに対してです^^;

 

何度も言いますが選手はがんばりました。ただ雰囲気や精神論でゴリ押しされてそれに従順に思考を停止したくないんです。

 

■ゴミを拾う日本人

スタジアムでゴミを拾う日本人がピックアップされました。日本代表選手もロッカーをキレイに片付けてロシア語で「ありがとう」というメモを残し去りました。素晴らしいことです。

 

でもセネガル人がゴミを拾っていると「日本人に触発されたのですか?」とインタビューし「違う。昔からやってる」と言われたり、自分の好きな席で応援する日本人。渋谷などではゴミを散らかす日本人。

 

良いことばっかり報道されがちですが、色々考えさせられることは多いですよね。

 

■ポーランド戦の最後の15分間は是か非か

目的は勝つこと。正確には目の前の試合ではなく今回はグループを突破することだったため、勝つためにルールの範囲内でやれることをすべきと考える僕はあれは「あり」だと思います。

 

批判する方は「ああいったパス回しを子どもに見せられない」という意見があったそうですが、大人が本気で勝つためにしてることなので見せるべきだと思います。「ああいった勝ち方はサムライではない」という意見に対しては、古武術を指導されているツイッターのアカウントが、そもそも侍も愚直な作戦をとるわけではないといった言葉がおもしろかったです。

 

でも、セネガルが1点を決めると破綻したような、コロンビア任せのギャンブルになっていた点が疑問ではありますが、とにかくあの時、グループ突破が決まり良かったです。

 

■柴崎選手めっちゃ良かったですよねー!

真面目な文章ばかりでしたが、選手は一生懸命だったと感じます。選手は僕らの代表で、僕たちより何倍もサッカーが上手いため選手批判はしない派です。スタジアムに行っても応援しているチームのブーイングはしないようにしています。名人戦の将棋を見て、プロの棋士でも何を意図しているのか解説するのは難しいものです。

 

僕がしたいのは問題提起です。

 

「雰囲気」や「パフォーマンス」に隠れた本質を一緒に探求できれば幸いです。そしてなにより悲しい出来事を繰り返さないように。

 

 

 

 

 

Merci Vahid.

 

 

 

 

 

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